2023-01-01から1年間の記事一覧
「可逆操作」をめぐる実践に関わるいくつかの論点 領域普遍性論と発達のズレ、出現順序の普遍、可逆操作は「中核機制」なのか 山田優一郎(人間発達研究所会員) 本ブログで説明してきた可逆操作は、次のとおりです。 表1 可逆操作(基本操作、媒介、差物) …
2次元可逆操作期は、どんな活動で産物を獲得してきたか~障害児教育実践への示唆 山田優一郎(人間発達研究所会員) はじめに 本ブログで2次元可逆操作期は、➀想像世界を認識できる力で②眼前にない全体を想像しながら、部分を操作する活動(媒介)によって…
可逆操作の相互浸透 1次元から2次元へ~障害児教育実践への示唆 山田優一郎(人間発達研究所会員) 「対立要素は、相手に影響をおよぼし、その作用を浸透させあっている。」古在由重企画、森宏一編(1971)「哲学辞典」.青木書店 相互浸透とは何か。…
量から質への転化(原動力の発生) 山田優一郎(人間発達研究所会員) 「発達段階を示す質の存続と結合した量の規定性について、漸進的に行なわれる量的蓄積をもとに、一定の限度をこえると新しい質の獲得にもとづく飛躍的移行が進む」 田中昌人(1980)「…
「新しい発達の原動力」 ―――その話しが難しすぎる原因を考えてみた 山田優一郎(人間発達研究所会員) はじめに 前回までのブログで見てきたように田中は、能力である交流(交通)の手段の発展を「外部(人と人との関係)」の矛盾として説明した。それは、歴…
「関係」の発展と、つながる「手段」の発展 ――前回ブログの後半で、気がついたことをまとめてみた 山田優一郎(人間発達研究所会員) 補足の前座(前回の続き) 個体の「内」と、個体と他者とのつながりの「中」は同一ではないわな。「内」と「外」なんやか…
「内部矛盾」、それはどこの「内部」なのか 山田優一郎(人間発達研究所会員) 田中は「人間発達の科学」において次のように宣言している。 「教育作用を含む外部要因は、発達の条件であり、発達の原動力は、内部諸矛盾である」(P176) これが、発達の…